介護経験を通じて見えた社会課題、デザインの力で解決を目指す
創造技術コース2年生 (2024年8月取材)
平山 愛恵さん
困難な状況での体験が、進学の動機に
以前、母が病気になったときに介護の現場で感じた不便さが、進学を決意した大きなきっかけになりました。もともとデザインの仕事をしていたので、きちんと学び直すことで自身の経験も活かしつつ「デザインの力で、社会のこうした課題を解決できないか」と考えるようになりました。
進学先を探す中でAIITのことを知りました。他大学も検討していたのですが、以前の職場にAIITの卒業生がいて「実践的な学びができるし、学費も手ごろ、多様な人が通っている」と勧めてくれたのが決め手になりました。
学びやすい学修体制
もAIITの魅力。個人的には「講義支援システム(e-learning)」や「AIITブレンディッド・ラーニング」がひとりで集中したいとき、対面で受けたいとき、とバランスよく活用できて役立ちました。
PBLはあえて他コースから選択
「ヘルスケアデザイン特論」では、ヘルスケアの延長線上にあるデザインという視点で考えられるようになりました。「Design[re]thinking」は、デザインを知り、解釈し直してさらに過去のPBLを批評して新しく組み立てる内容がとても面白く、実際にPBLが始まってからも考え方のひとつとして役立っています。個人のコアスキルを上げるという意味でもおすすめです。
PBL
ではあえて自分が所属する創造技術コースではなく事業設計コースのチームを選択。都市機能の課題に取り組んでいます。一見、ヘルスケアとは無関係に思えるかもしれませんが、利用者の声ではなく過去の慣習や慣行に基づいてできたのではないか、と推察しながら進める手法はヘルスケアの分野でも役立つと思っています。また、自分のやりたいことは個人研究でできますが、多様なメンバーと力を合わせて進めるというPBLならではの学びがあるので経験して本当によかったと感じています。
多様な経験ができるのもAIITならでは
教員の紹介で1年次に認知症カフェでヘルスコミュニケーションの活動も行いました。その経験から最近は講座を依頼されることもあります。在学中からこのような経験ができるのはAIITならではです。将来はさらに上のステップを目指して博士課程への進学も視野に入れています。そのために今はPBLとは別にヘルスコミュニケーションの論文執筆に向けた研究も行っています。
すべては自分次第ですが、AIITには自分がこういうことをやりたい、目指したいといったときに協力してくれる教員がいます。ほんの少しの好奇心が思いがけない展開や新しい発見につながると思うので、興味があればぜひ挑戦して貰えればと思います。