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第42回コラム
「暑いのか、寒いのか、どっちだ?」

創造技術専攻 教授 管野善則

「暑いのか、寒いのか、どっちだ?」

 去年の夏は暑かった。誠に酷い暑さ!この冬は誠に寒い!

 熱エネルギーの観点で見ると、何か不思議。大雑把に考えれば、一応、地球は物質の出入りの無い閉鎖系システム。太陽からの熱エネルギーの供給はありますが。あれだけ暖まった物体は、夏の期間中に充分な熱エネルギーの蓄積があるだろうに。その熱を冬、放出すれば、もっとマイルドな温度変化で行けるのでは?之だけ温暖化が騒がれているのに。可笑しいな~。解せない。エネルギー論的に。

 現象論を展開すれば、二酸化炭素放出量増大により、地球の温暖化加速。でも、現実には、厳冬を招いている。逆問題の解明である。
 「寒い」と「暖かい」は同じ自然現象に起因していると考えるのが妥当なのか?

 要するに、犯人は「水だ」?水蒸気関与説?温暖化により発生した大量の水蒸気が原因分子となり、冬の時期、太陽からの照射エネルギーの著しい低下により、雪に相変態。膨大な量の北極寒気団が暴れだし、北半球で振動。それが日本にも及び→だから「寒い」。だが待てよ。ここで何かを忘れていないだろうか?分子構造や分子集合体の観点では、どうも解せない。多くのエネルギーを吸収する事により出来上がった気体。その気体が固体の雪に相変態する際、放出される熱エネルギーは何処?神様が何処かに持って行ったの?の論点が抜けているのでは。

 冬になると、水は太陽からの照射エネルギーの不足分を補うために、自ら、犠牲になり、氷や雪となり、分子構造上いらなくなったエネルギーを外界に放出し、一気に冬の厳しさが来ることを防いでくれ、生命体は、この地球上で暮らして行けているのです。ありがたや。「水さん」。最近、とみに、世の中、自然科学の知識がないがしろにされ、人文・社会科学ばかりが持て囃され、「困ったな~」と思っているのは私だけだろうか?

 結論として、人間が自然に勝てる訳が無い。自然をないがしろにすると、しっぺ返しが来ますよ。地球は全然、危なくないですから。危ないのは、傲慢、人間ですから。お忘れなく。「寒すぎ」、「暑すぎ」は地球創世記からの法則と考えています。地球上の大気の流れは激しく循環しています。人間は太陽に身を委ねています。

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