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第147回コラム 「旅程計画」

2024年6月6日

横山 友也 助教

はじめまして、横山です。2023年9月に着任し、生まれた時から住み続けていた京都を離れて、1年近くになろうとしています。そんな私の趣味ですが、旅に出ることです。その中でも、冬場に沖縄や南西諸島の島々に訪れるのが好きです。理由は単純明快で、寒い時期の避寒地としてこの上なく最高だからです。寒い内地から旅立って、到着地に降り立った瞬間の「おっ、寒ないな、空気が乾燥しとらんな、ええやん」という感覚が毎度たまりません。

さて、どこに行くかに拠らず、旅行のスケジュールはある程度は立てていくスタンスです。観光地として何があるか、費用としてどのぐらい必要か、どのぐらいの所要時間であれば無理がないか、等をインターネットで調べながら大まかな計画を立てます。実際、このように旅程計画を立てるおかげで、出張で目的地への行き先を調べて経路を決定するのがスムーズになった気がします。ただ、観光地で有名な地はいくらでも情報が見つかるのでなんとでもなりますが、決してそうでもない地に関しては、思ったような情報がなかなか見みつからないというケースがあって、いろいろ調べてはみたものの、「これはどないやろう」と首を傾げたり「これホンマかなあ…」半信半疑になったりはします。

特に近年は、キャッシュレス決済が可能であるかどうかを気にすることも多いです。些細なことではあるかもしれませんが、いくらキャッシュレス決済が可能になったところが増えている世の中にあるとはいっても、旅行では何があってもいいようにある程度の現金は必ず持ち合わせていきます。とはいっても、現金でどの程度の出費を要するかどうかはやはり気になります。判断がつきにくい場合は、先述の通り「何があってもいいように」という考えのもと、現金をどうしても多めに用意はしておきますが…。これと類似したケースは、たとえば飲食店のキャッシュレス決済が可能なQRコードの種類についても通じるものがあるかと思います。一概にQRコードといっても、PayPay, d払い, au PAY等が使えるかどうかで、消費者の行動選択が変わるでしょう。ホットペッパーやぐるなび等のサイトでも、支払い方法に関する情報が曖昧なところはあるので、改善されて欲しいところです。

話が逸れてしまったので、旅行の話に戻します。あれこれ調べながら大まかな旅程の計画を立てた上で旅行先に訪れると、景色や体験、食事等で期待通りあるいはそれ以上の感動が得られたら、旅程を練った甲斐があったと感じさせます。また同じエリアに行きたいと思った場合は、調べてはいたけど時間不足や悪天候のために行きそびれたスポットに次の機会では行きたいか、調べてはいたけどこのスポットは調査してなかったから次はそのスポットも行ってみたいとか、あるいは行ったスポットでももう一度行ってみたい、等の様々な雑感を思いめぐらせます。この旅程計画の流れ、少し考えてみると、普段の研究における計画・実行・結果・今後の課題のサイクルに非常に似通っていると思います。とはいえ、そこまで考えが及んでしまうのは、もはや一種の職業病かもしれません。

最後に、綿密な下調べをして行って良かったと思える離島を写真付で3点紹介させて頂きます。

波照間島
図1:日本最南端の碑(波照間島)

(1) 波照間島(沖縄県)

有人島の範囲で最南端の島です。石垣島からフェリーで約60分のところですが、一定の運要素も備わった島で、波高が2.5m以上の日は欠航になります。言い換えますと、行くことができれば絶景が保証される地と言えます。特に日本最南端の碑(図1)の周辺は、まるで日本にあるとは思えない絶景です。但し、ある年の2月に行きましたが、最高気温28℃で暖かいを通り越して暑かったので、冬の時期でも熱中症や水分補給は怠らないようご注意を。

沖永良部島
図2:ケイビングツアーの様子(沖永良部島)

(2) 沖永良部島(鹿児島県)

 鹿児島県の南西諸島に浮かぶ島で、奄美大島と沖縄本島の間に位置する島です。カルスト地形から成る島で、鍾乳洞が発達している島です。ケイビング協会のツアーも催行されていて、初参加時は参加可能なツアーは決まっていますが、それでも楽しい洞窟探検でした。ツアー後にケイビングの様子の写真(図2)をデータとして別途戴けます。ちなみに、私が宿泊したホテルでは、その1か月前に天皇皇后両陛下がご宿泊されたらしく、従業員の方々は相当緊張されたらしいとのこと。

ニュージーランド
図3:ティリティリマタンギ島の桟橋

(3) ティリティリマタンギ島(ニュージーランドのオークランド)

海外の離島も1つ紹介させて頂きます。ティリティリマタンギ島は、ニュージーランド北島のオークランドからフェリーで1時間15分の場所にあります。島全体が野鳥保護区で、フェリーの定期便の送迎の都合上、一般人の滞在は10時15分~15時30分にほぼ限られているほど、鳥が繁殖しやすい自然環境が再生できるよう厳重に管理されています。島内ではハイキング&バードウォッチングのツアーがあり、島内の自然豊かな環境に心が洗われました(図3)。

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