【Web講演会】
第2回 AIITフォーラム
「畳む文化が育む折紙工学」
第2回AIITフォーラムでは「畳む文化が育む折紙工学」と題して、折紙は何故日本特有のものなのか、折紙工学の3つの側面、折紙設計、軽くて剛な折紙構造の設計製造、折畳可能な構造の設計製造の現状と将来展望について、明治大学先端数理解析インスティテュート 特任教授の萩原一郎先生にご講演していただきます。
萩原一郎先生は日産自動車(株)に24年間勤務される中で研究のイノベーション活動に取り組まれ、今日の計算科学援用折紙工学の創始者として著名な方です。日本応用数理学会から業績賞、日本機械学会からは技術功績賞とそれぞれの最高の賞を、また平成31年度科学技術長官賞(研究)を受賞されています。
講師からのメッセ―ジ
折り紙は日本人に造って確認するという科学観を植え付け、この日本人特有の物つくりDNAは今日の科学技術大国を齎した最大の要因と考える。計測技術の著しい進展により今日の科学・技術の興味は広大な宇宙から体内ロボットなどの極小領域にまで広がっている。これ等の両極では製造装置の概念はなく自らが製造装置も兼ねる自己折りと言う概念が鍵となる。この鍵に対する唯一つの対応策は折紙工学である。このことを踏まえ折紙設計、軽くて剛、展開収縮できる折紙構造の設計製造からなる折紙工学の現状と将来の展望を共に考える場としたい。
フォーラム概要
第2回 AIITフォーラム「畳む文化が育む折紙工学」
講師:明治大学先端数理解析インスティテュート特任教授 萩原 一郎 先生
日時:令和2年10月17日(土)13:00~14:30(90分)
形式:Web開催(YouTube配信)
参加費:無料
講師略歴
1972年京都大学大学院工学系研究科修士課程修了後、日産自動車(株)、東京工業大学を経て、2012年4月より現職。東京工業大学名誉教授。天津大学名誉教授。上海交通大学NVH重点研究所顧問教授・客員教授、日本学術会議第22期、23期第3部会員などを歴任。専門は計算科学、制御工学、機械学習。自動車のエネルギー吸収材の考察から折紙工学を創始。折紙式プリンターの概念の創始者。日本機械学会・日本応用数理学会各名誉員、米国機械学会・自動車技術会・シミュレーション学会・アジアシミュレーション学会連合各フェローと幅広く活動。