AIITフォーラム
AIITフォーラムとは学内外の方が自由に参加できる公開講座です。
本学の専門分野である「ICT分野」、「ものづくり・デザイン分野」、「起業・新規事業創出・事業承継分野」における最新のトピックスを取り上げ、本学教員だけでなく、企業でご活躍の方や専門家を講師としてお招きし、開けた学びの場をご提供しています。
第24回
ベンチャーキャピタルが投資するスタートアップ企業とは
ベンチャーキャピタルのビジネスモデルから解説し,ベンチャーキャピタルがスタートアップ企業への出資を検討する際に、どのようなポイントを見ているのか、具体的な投資先例に挙げながら解説します。
- 講師
アニマルスピリッツ合同会社 ディレクター 中山 悠里氏 - 申込・配信期間
令和6(2024)年10月1日(火)15:00-10月31日(木)12:00 - 開催方法
Web配信(オンデマンド配信) - 参加方法
ドアキーパー(外部サイト) よりお申し込みください。
ドアキーパーからの申込完了メールにてYouTubeのURLを配布いたします。
各自アクセスしていただき、ご受講ください。 - その他
講演会チラシ
受講にあたっては、「 AIIT フォーラム 受講のルールについて 」を必ず御確認ください。
過去の開催実績
第22回
神経美学 美と芸術の認知脳科学
わたしたちの毎日を豊かに彩る感性と芸術。一見すると,科学とは遠くはなれた世界に思えますね。しかし、知覚の探求と精神のはたらきに関わろうと試みている点では、芸術は科学とおなじ目的を共有し、深い関係性があると言えます。神経美学とは、認知脳科学の実験手法を利用して、脳のはたらきと美的感性との関係や認知プロセス及び脳機能と、芸術的な活動との関係を研究する学問分野です。心理学や神経科学だけでなく、哲学・芸術・美術史学・福祉工学など多様な分野から研究者や実践家が集まり、精力的に研究を進めています。本講座では、美しさや醜さなど美的感性についての脳の反応や、真・善・美の関係性、そして芸術の枠を超えて、わたしたちの行動や価値判断に影響をあたえる美について、神経美学の面白さをお伝えできれば幸いです。
第21回
少子高齢化・人口減少を乗り越える "福祉サービスのマネジメント"
なぜ、福祉サービスにISOのマネジメントシステムなのか?松美会では、すべてのサービス提供事業所において、品質マネジメントシステムISO9001と、労働安全衛生マネジメントシステムISO45001の認証を取得し、2つのマネジメントシステムの維持・継続的改善を行っています。「顧客満足から顧客感動へ」をモットーに、利用者に満足いただける良質な福祉サービスを提供しています。また、「職員の安全・安心が顧客満足・顧客感動をつくる」という理念に基づき、職員が安全・安心に、そして歳を重ねても働き続けることができる職場環境づくりに取り組んでいます。あらゆる産業で人材確保が困難になるなか、ISO9001+ISO45001は、新たな人材を確保し、従業員のロイヤリティやエンゲージメントを高め、顧客満足と従業員満足を具現化できる最強のツールであると考えています。その一連の取り組みをご紹介します。
第20回
現代サイバーセキュリティ概論 -明日の危難のために今日できること-
今日を生きる私たちにとって、サイバーセキュリティの脅威は、自然災害などと同様、現実に遭遇しうるリスクの一つとなっています。情報セキュリティ技術は、これらの脅威から社会基盤であるICTシステムを守る重要な手段ですが、サイバー攻撃を行う側の技術は日々高度化しており、攻撃を完全に撃退することは現代の最新技術をもってしても困難です。このような状況において、社会がサイバーセキュリティの脅威に対抗するためには、情報セキュリティ分野の専門家だけではなく、利用者を含めた社会全体が、サイバーセキュリティに関する正しい知識に基づき、正しく行動することが求められます。本講演では、現代のサイバー攻撃を取り巻く状況について俯瞰し、IT社会に生きる私たちが、自身の社会を守るために何をするべきかについて、最新の視点でご紹介します。
第19回
デザインって何だ?クリエイティブってどういうこと?
「このデザインがいいね!」、「このデザインが好き!」と口にすることがあったり、あるいは、職場や仕事で「もっとクリエイティブに考えてください。」と言われることもあったり、「いやいや、私はそんな世界とは無縁ですから、、、」とおっしゃる方も多いかもしれません。「形」や「色」を連想できる「機能デザイン」、「感性デザイン」に加え、「意味デザイン」という概念があったり、経産省が「デザイン経営宣言」というものを発出して「デザイン思考」が産業界や社会生活の中で広がりつつあったり、デザイン周辺は最近、大きく変わっています。そして、「クリエイティブ」や「イノベーティブ」を求められる一方で、その能力を身につけたい、学びたいけれど、そんなことできるの?どうすればいいの?という疑問もあるのでは?「デザイン」や「クリエイティブ」に興味がある人もない人も、自分に関係している人もしない人も、「デザイン」や「クリエイティブ」に対し、少しでも理解が深まり、どう活用できるかをお伝えできればと思います。
第18回
メタバースを活用したデザイン教育 ーメタバースを使った体験価値とその未来についてー
なぜ、デザインオフィスがメタバースを作るのか?長年にわたって、モーターサイクルを対象とした動態デザインに携わる弊社は、自主活動として、以前から学生を対象にデザイン教育を継続してきました。国内外を問わず、多くの学生を受け入れ、コンセプト作りから造形手法までを指導して参りました。一方で、プロダクトデザインの世界ではスタイリングだけではなく、顧客にどのような体験を提供できるのかが、重視されるようになってきました。そのような流れの中で、考え方から造形までを教えることができる、我々が持つ知見は、そのまま学生の皆様にとっての、体験価値そのものであることに気付きました。デジタル技術、特にメタバースを使った、距離と時間を越えた体験価値とその未来についてご紹介いたします。
第17回
投資・テクノロジー・学び ー複数の視点と経験から考えるビジネスの傾向ー
投資・テクノロジー・学びは一見無関係に見えますが、個人としても組織としていずれも不可欠な要素であり、相互に関係しあっているものでもあります。今回の講演では、投資やテクノロジーの活用・見方が、経営や個人のキャリアにどのように関係するのかについてご説明します。また私自身が卒業生であることから、AIITでの学びが実際のビジネスにおいてどのように活用されるのかについても説明したいと思います。事業承継やM&A、マーケティングやコーチングなど幅広く触れておりますので、組織で働かれてる方以外に、学生やこれから起業を目指す方々にもご視聴いただけると幸いです。
第16回
認知症予防DX -いつでもどこでも認知症予防-
認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。年をとるほど、認知症になりやすくなります。日本における65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)と推計され、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されており、高齢社会の日本では認知症に向けた取組が今後ますます重要になります。例えば、認知症のように普段の生活に支障をきたすほどではありませんが、記憶などの能力が低下し、正常とも認知症ともいえない状態のことを「軽度認知障害(MCI: Mild Cognitive Impairment)」と言います。MCIの方の約半数は5年以内に認知症に移行するといわれています。MCIの方のうち、すべてが認知症になるわけではありませんが、この段階から運動などの予防的活動を開始することで、認知症の進行を遅らせることが期待されています。一方、ビジネスや教育分野のみならず、医療介護分野においても、IT化やデジタル化とともに対象への作用の内容、質、価値などを変えるような行為、いわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)が盛り上がりつつあります。本講座では、認知症の概要、認知症予防の方法とその科学的根拠をお話しするとともに、現在研究を行なっているいつでもどこでも、そして一人一人個別に合わせた認知症予防DXの可能性についてお話しします。
第15回
東京都のスタートアップ戦略について
東京都は「成長と成熟が両立した持続可能な都市」を目指しています。『「未来の東京」戦略 version up 2022』(東京都)では、2040年代の東京都の目指す姿が20の項目で記述されていますが、その一つとして「次々と新しい産業が生まれる、世界一のスタートアップ都市・東京」があります。東京が今後も持続的な成長を遂げていくためには、時代のニーズに答えうる新しい産業が次々と生まれ、様々な変化に柔軟かつ迅速に対応できる経済モデルを構築する必要があります。そのために東京都は、世界へ羽ばたくような「スタートアップ(急激に成長する組織)」を輩出し、彼らとともに「未来の東京」を創造することを目指しています。本講義では、この「スタートアップ」を取り上げ、東京都が持つビジョンや戦略を導入とし、スタートアップの一般的な知識について詳しくご説明します。
第14回
SDGsとSXとDX ーSDGsと2つのトランスフォーメーションー
SDGsという言葉自体は普及し、認知度は極めて高くなりましたが、その本質をきちんと理解している方は多くはないのではないでしょうか。さらに、ビジネスではどのような取り組みが必要なのかというテーマに対して明確に答えられる方も少ないのではないかと思います。本講演の前半では、現在の世界が置かれている状況やSDGsの誕生の背景を紐解き、SDGsの本質について解説していきます。後半では、SDGsをビジネスという側面で捉えた時にどのように考えれば良いのかという点について掘り下げていきます。SDGsの本質を理解する鍵は"Transform"という言葉です。経済産業省が提唱する、企業の持続可能性を高める取り組みであるSX(Sustainability Transformation)やDX(Digital Transformation)でも使われている"Transform"という言葉を紐解きながら、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
第13回
デザインマネジメントとクリエイティビティ
デザインは形や色を考えることから、経験のデザイン、社会の仕組み/サービスデザイン、経営のデザインへと幅広く活用されるようになっています。本講義は、デザインやデザインマネジメントの基本知識、デザインの思考プロセスの特性を理解し、自らの考え方を構築し、自身の領域でデザインを活用して未来の様々な課題を解決するための価値創造に役立ててもらいたいと考えます。今回のフォーラムでは、講義内容の紹介だけでなく、デザインの実践経験豊富なゲストスピーカをお招きし、多角的視点でデザインマネジメントやクリエイティビティを考察しています。 皆様の事業領域にデザインをどう活用できるかを考えるヒントになると嬉しく思います。
第12回
企業の可能性をひらく「デザイン経営」
特許庁は、2018年の『「デザイン経営」宣言』以降、デザインによって企業のブランド力とイノベーション力を向上させる経営手法である「デザイン経営」を推進してきました。本講演では、特許庁が2021年に公表した「中小企業のためのデザイン経営ハンドブック」を基に、デザイン経営の「入り口」や実践事例についてご紹介します。
第11回
デザインはランダムプロセスか
デザインは人の意図の反映であるとされており、遺伝子の突然変異のようなランダムなプロセスとは思われていません。しかし新生児の命名からペットの犬種選択、論文の被引用数にいたるまで、ランダムなモデルで説明できてしまうのです。興味を持ち、落書きやロゴ、紙飛行機を被験者につくってもらう実験をしたところ、それら人工物の繁栄・衰退は「以前の被験者がつくったものを適当にひとつ選ぶ」というランダムなモデルで説明できることがわかりました。われわれデザイナーは、自分たちが思いたいほどにはクリエイティブではないのかもしれません。
第10回
ロードマッピングの実施・導入における成熟度モデル
ロードマッピングは、単発の取り組みとしてではなく、企業・組織において持続的に行われる取り組みであることが重要です。今回の講演は、前半ではロードマッピングの役割と位置づけについて解説し、後半では企業・組織においてロードマッピングを実施・導入していくために必要な考え方について解説します。特に、実施・導入における成熟度という視点から、企業事例からの気づき、工夫点、教訓も含みながら、初期の取り組みから持続的に展開するところまでについて解説します。ロードマッピングにご関心がある方々、これからロードマッピングの実施・導入を検討している組織の方々、それから、すでに実施・導入に取り組んでいる組織の方々に、ご視聴いただけると幸いです。
第9回
認知症に対する⾮薬物療法のエビデンス
エビデンスとは、医学的・科学的に証明された証拠のことを言います。薬物以外による治療のことを非薬物療法と総称し、運動療法や音楽療法、ドリルなどを行う認知刺激訓練などが含まれます。認知症の発症予防・進行抑制についての有効性がエビデンスとして確立しているのは、現時点では運動療法だけです。つまり、「認知症を防ぐためにはどういう活動をすればいいですか?」という問いに対しては、「まずは歩きましょう」というのが医学的に正しい答えということになります。本講演では、認知症に対する非薬物療法を概観した後に、私が三重県の御浜町・紀宝町とヤマハ音楽振興会との産官学の共同研究として行った、音楽体操を用いた認知症予防の取り組みについて紹介します。
第8回
認知症を 観る・診る・看る
現在本邦には約500万人の認知症患者がおり、2025年には少なくとも700万人に上ると予想されています。認知症の原因疾患でもっとも多いのはアルツハイマー病で、5~6割を占めます。2番目は血管性認知症で約2割です。両疾患を含め認知症の原因疾患の大部分には根本治療薬がありません。従って医学・福祉はもちろんのこと、家庭や職場、地域社会を含めた総合的な取り組みが求められています。本講演では本邦における認知症の現状、症状の特徴、ケアにおける問題点、さらには近年社会的問題となっている高齢者の自動車運転免許について解説します。
第7回
デジタルトランスフォーメーション推進の課題と政策展開 ~ニューノーマルに向けた産業変革~
本講演では、2018年の「DXレポート」公表以降、経済産業省が我が国企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に対して展開してきた施策と、それから2年が経過した現在における、デジタル変革に対する現状への危機感とその対策の方向性について述べます。
第6回
事業設計のためのロードマッピング思考
ロードマッピングとは計画・戦略立案をシステマティックに支援することであり、見える化を通して部署・部門間の意思疎通・コミュニケーションを円滑化することにより、世の中に求められる製品・サービス・システムを生み出す計画や戦略を策定し続けるための全体設計力をつける能力開発型戦略方法論であると言えます。これまでに日本を始め、アジア・パシフィック、欧州、米国などの大手企業や政府、大学、学会によって積極的に利活用されてきています。本講義では、これまでの研究と実践の歴史について振り返ったうえでロードマッピング思考の理解を深め、これからのスタートアップや企業内新事業における事業設計への応用の可能性についてご紹介します。
第5回
デザインでコミュニティをサポートする
研究室を運営して10年を過ぎ、学業と実業の汽水域に存在するデザイン研究室と、そこに集う学生たちのデザイン思考が、唯一無二の存在であることを、ようやく実感しています。この、ある種のイノセント・ワールドが創造するメディアやツールで、社会的課題を抱えるコミュニティを応援するべく、縁をつないで活動を続けています。短い時間ですが、デザイン研究室がコミュニティをサポートすることの意義について、具体的な取り組みをとおして解説します。
起業塾
個性を活かす起業塾 ー自己実現型生業的起業のすすめー
COVID-19は社会の在り方を大きく変えようとしていますが、こうした時こそ、新しい社会に対応したビジネス、起業への期待が高まります。起業というと、急成長型のベンチャー、スタートアップがクローズアップされがちですが、このセミナーでは、たとえ急成長しなくても、起業によって社会的課題に対応しながらも自分の生きがい、ライフを大切にし、自己実現をめざす「自己実現型生業的起業」を提案したいと思います。きらりと光る、存在感あふれる次世代の起業の姿を一緒に考えていきましょう。
第4回
ロードマップで考える新規事業開発
新規事業には、様々な障害や課題が存在しますが、その1つに「大きく育たない」という課題があります。企業の規模に見合ったゴールまで大きく成長するには、新規事業の成長戦略を関係者全員で共有する必要があり、その鍵となるのは『戦略の見える化』です。東京都立産業技術大学院大学の廣瀬准教授指導の下、「手書き」をテーマにした新規事業について、ロードマッピングを用いた戦略の見える化に挑戦しました。
第3回
サイバーインシデント情報の傾向とセキュリティマネージメント対策の効果
クラウドを対象とした攻撃やVPN製品の脆弱性情報を悪用した攻撃など、今日のサイバーインシデントのターゲットの広がりや深化が著しいです。そこで、本講義では近年の主なサイバーインシデントを振り返り、その傾向を考察したいと思います。これらに対して、情報セキュリティマネージメントなどの多くの対策が知られていますが、それらの効果が分からないとコストに見合った導入をするべきか見極められないことと思います。そこで、10年間の1万件のインシデントデータを元にした分析結果をご紹介します。
第2回
畳む文化が育む折紙工学
折り紙は日本人に造って確認するという科学観を植え付け、この日本人特有の物つくりDNAは今日の科学技術大国を齎した最大の要因と考えます。計測技術の著しい進展により今日の科学・技術の興味は広大な宇宙から体内ロボットなどの極小領域にまで広がっています。これ等の両極では製造装置の概念はなく自らが製造装置も兼ねる自己折りと言う概念が鍵となります。この鍵に対する唯一つの対応策は折紙工学です。このことを踏まえ折紙設計、軽くて剛、展開収縮できる折紙構造の設計製造からなる折紙工学の現状と将来の展望を共に考える場としたいと思います。
第1回
心理学的視点による心の測定と気配りのシステム
現在は、人間の内面を考慮したものづくりが求められ、感性工学、認知工学のように、人間の内面状態を表す用語を冠した工学が当たり前になっています。そのわりには、心の科学である心理学で得られた知見はシステム設計、ものづくりにはあまり役に立たないと言われることが多いです。しかし、我々が日常生活で何気なく行っている“相手の表情から心を推測する”、“相手の真意が分からないときには、相手の言葉を反復する”、“ジェスチャーで気持ちを伝える”などの些細なことを応用して、“心を測る”、“気配りする”、“支援する”システムなどに大きく役立つことも多いのです。ここでは心を測り、心へ気配りし、そして支援する幾つかの研究例を紹介します。