クラフトビールで経営を実践。AIITで始まる地域への関わり
事業設計工学コース (2026年8月取材)
長義仁さん (2025年3月修了)
通信業 所属
早稲田大学 出身
専門性を磨く先で、経営の視点を求めて
私は通信業で経理グループマネージャーを務めています。人事、経理、総務などの実務経験を積み重ねてきましたが、40代になりマネジメントを担うようになると、経営全体を俯瞰する視野や人材育成に関する学びの必要性を強く感じるようになりました。大学院で学ぶ先輩や大学時代の仲間の姿を見て、実践的に経営を学べる大学院に挑戦してみようと考えたことが、進学のきっかけです。
もともと、修士論文として成果を残す道は希望していませんでした。社会人向けの大学院を紹介する雑誌でAIITを知り、
PBL(Project Based Learning)
を通じて成果物を作りながら実践的に学べることに魅力を感じました。
また、入学前に利用した
AIIT単位バンク制度
は、実際の授業を受けてから入学を考えられる始めやすさがあり、入学後も科目数を抑えて計画的に履修できたことが大きなメリットでした。学ぶ場所として魅力を感じたのは、広く、混雑していない図書館。週に1、2回は通い、本を読んだり、授業や資格の勉強をしたりしていました。
経営を体系的に捉え、人との関わりへ
「事業設計工学概論」では、全15回の授業で先生方が交代しながら、それぞれの分野の要点をお話ししてくださり、自分の関心がどこにあるかを知ることができました。大学院では心理学や社会学なども含めて経営を体系的に学んだことで、意思決定やメンバー理解の質が向上したと感じています。
職場では、授業で学んだことをメンバーとの関係づくりに活かし、ワークショップや1on1ミーティングで「モヤモヤは一緒に解決しよう」と問いかけ、より良い状態を共につくることを意識しています。その結果、実際にチームのエンゲージメントスコアも大きく上がりました。
身近なつながりから、地域での実践へ
PBLでは、20代から50代までの6人で、飲食業の価値創出をテーマに取り組みました。全員が未経験で、週に3回ほど打ち合わせをして「ああでもない、こうでもない」と議論を重ねましたが、どのような課題に取り組むかが決まらず、7月頃まで悩み続けました。そうした中で、活動につながったのが、以前からビールを定期購入していたある地方の事業者との縁です。
その事業者に研究への協力をお願いし、製造から販売までの事業全体の流れを学んだうえで、Webサイトの再構築支援や、クラフトビールの商品開発まで行うことができました。また、活動の中で他にも地域に根ざして事業に取り組む方々に接し、自分も「何らかの形で地域に関わりたい」と感じるようになりました。
今は、以前から好きで旅行にも訪れていた新潟県の上越地方で、起業を目指す方々をクラウドファンディングで応援するなど、少しずつ関わりを持ちながら、ほかに何ができるかを探しています。人生のどの段階にいても、自分を違う角度から見つめ、理解するための学びや資源が、AIITにはあると思います。