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学び直し後>起業
一人では到達し得ないレベルに達するチームによる開発をPBLで体験

情報アーキテクチャ専攻 2013年修了
大阪市立大学 出身

ITサービス関連企業所属 Webサービス開発業務に従事
吉岡 明日葉さん

蓄積された断片的な知識を整理しマッピングしたい

 AIITに入学したときは、海外製オープンソースソフトウェア(OSS)のコンサルティングをしていました。顧客の要望に応じてシステムを設計し、機能の追加を含めてソフトウェアをカスタマイズします。これを導入し、その後のサポートまでを担当していました。OSSについてはもちろん、ネットワークやデータベース、プログラミングなど、求められる知識は多岐にわたります。しかし、それぞれの専門性は高くとも、蓄積される知識は断片的。今後のキャリアを考えたとき、一度それらを整理し、自分の中でマッピングするべきであると考えました。

 また、広範な仕事に携わる中で、職種により身につける技術を限定せず、例えばプログラマーであってもプロジェクトマネジメントの手法を理解できていなければいけないと思うようになりました。AIITの存在を知り、入学を決めたのはその頃のことです。

PBLのものづくりを仕事でも再現するため転職

 入学して1年間学び、当初の目標はおおよそ達成できました。そして2年次のPBLが、その後の私のキャリアを大きく変えることになります。

 PBLでは「少人数での迅速な開発」をテーマに、1つのWebサービスと2つのiPhoneアプリを開発しました。ソフトウェア開発に迅速さを求められたのは、初めての経験でした。また、専らBtoBの分野でキャリアを重ねてきたため、SNSで情報を発信し、そのフィードバックを次の開発に取り込むという、個人ユーザーを想定した開発も初体験。何より、システム設計からサポートまで幅広く対応してきた私には、チームによるゼロからのものづくりが新鮮でした。時には、自分を抑えこまなければいけない場面もありましたが、一方で仲間の長所を見つけ、それを活かそうと意識するようにもなりました。仕事もそうありたいと考えた私はチームによる開発現場を求め、修了と前後して転職をします。

 転職先に選んだのは、オムニチャネルをテーマに事業を展開する企業。そこでの業務はPBLそのものといえ、メンバーが個々の特徴を活かし、役割に応じシステム開発に貢献しました。意見が分かれることもありますが、ディスカッションの場でそれぞれの立場や考え方を互いに明らかにし、着地点を探ることもPBLで経験済みです。

 チームよるものづくりは、一人では到達し得ないレベルに達する可能性を秘めています。その醍醐味を教えてくれたのがPBLでした。

修了後も交流が続く教授が語った起業の魅力

 こうして理想的な仕事環境を得たのですが、転職して3年後、私は知人と会社を立ち上げました。それは、修了後も交流が続いた教授の仲介によるものでした。教授が語って聞かせてくれた、起業の魅力に惹かれたのです。

 立ち上げた会社のスタッフは、私を含め2名ですから、まだチーム体制どころではありません。一日も早く会社を軌道に乗せることが現在の目標です。将来、プロジェクトを一緒に遂行する仲間が集まったときも、私は一人の開発者でありたいと考えています。

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