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山本良一理事長 挨拶

山本良一理事長

 東京都公立大学法人理事長として、法人を代表して一言祝辞を申し上げます。
本日、晴れて学位授与式を迎えられた皆さん、誠におめでとうございます。
また、ご来賓の皆さま、ご関係者の皆さまにおかれましても、様々なご支援・ご協力賜りまして心から感謝申し上げます。

 皆様は在学中にコロナパンデミックとロシアのウクライナへの武力侵攻という大変な経験をされました。幸いコロナは収束に向かっておりますが、ロシアによる武力侵攻の終結は残念ながら見通せません。感染症や安全保障は世界的な協力によらなければ解決できないことを学ばれたことと思います。

山本良一理事長

 一方、現在の私たちは、脱炭素社会の実現、ポストコロナの社会創造など、新しい持続可能な社会の在り方が問われる、歴史上の大きな転換点にいます。
 特に、世界は2050年までに脱炭素社会を一刻も早く実現することで地球温暖化の危機を乗り越えようとしています。東京都公立大学法人も2021年に気候非常事態宣言を発出し、今月にはカーボンニュートラル推進プランを公表する予定でおり、持続可能な社会の実現に貢献すべく、率先して取り組んでまいりました。

 こうした、脱炭素社会の実現やポストコロナのようなグローバルな課題は、専門家だけで解決できるものではなく、さまざまな領域の研究者が、そして一人一人の市民が自らの問題として共有しなければ解決できません。また、これからの社会ではサステナブル経営が当たり前になるということです。環境への影響を減らし社会的な貢献を増やしていき、それを定量的に評価して経済社会活動に取り込んでいくことが必須の社会になっていく訳であります

 皆さんはこの先様々な道に進まれるかと思います。世界のどこに行かれても、こうした気候と環境の危機をはじめとする先を見通すことが難しい問題に向き合っていかなければなりません。

 東京都公立大学法人は、気候危機など地球規模の課題から私達が暮らす大都市「東京」が抱える課題など、様々な問題の解決に向けて全力で取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。皆さんは東京都立産業技術大学院大学で学んだことに自信と誇りを持って、自らも努力しながら、大学で得た知識や経験を存分に発揮し、私たちの住む地球が直面しているあらゆる課題解決に挑戦し、広く社会に貢献され、さらに、皆さんがその先頭に立ってくれることを期待しています。

 改めて、今日の日を心からお祝いし、祝辞といたします。

令和5年3月18日
東京都公立大学法人理事長 山本良一

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